カテゴリー:
子どもの歯ぎしり・いびきが気になる保護者の方へ― 成長のサイン?それとも受診が必要?
夜、寝ている子どもから
「ギリギリ…」という音が聞こえると、びっくりしますよね。

いびきをかいていたり、口を開けて寝ていたりすると
「これって大丈夫なのかな?」
と不安になる保護者の方もとても多く、歯科医院でも相談される内容のひとつです。
私自身も、同じことで悩んだことがあります。
実は、私の子どもも2歳頃に歯ぎしりをしていました。
歯科医師でも、わが子のこととなるとやはり心配になります。
音がするたびに
「歯が削れていないかな?」
「何かしてあげた方がいいのかな?」
と、気になってしまうんですよね。
だからこそ、同じ気持ちの保護者の方に読んでもらえたらと思います。
2歳前後の歯ぎしりは、実はとてもよくあります
この時期の歯ぎしりは、成長の過程でよく見られるものであることがほとんどです。
主な理由としては
- 乳歯が生えそろってきたばかり
- 噛み合わせを自分で調整している
- 顎や筋肉の使い方を練習している
いわば、
「お口の使い方を覚えている途中」
なんです。

正直なところ、この年齢では
できることは、ほとんどありません
これは同時に 「無理に何かしなくていい」 という意味でもあります。
マウスピースは現実的ではありませんし、
寝ている間なので、やめさせることもできません
トレーニングをするには、なかなかうまくいかない年齢です
そのため、2〜3歳頃の歯ぎしりは「見守る」が基本になります。
では、何を見ておけばいい?
大切なのは「歯ぎしりを止めること」ではなく、
問題が起きていないかを確認することです。
次の点をチェックしてみてください。
- 歯が大きく欠けていないか
- 出血や痛みがなさそうか
- 食事や機嫌に変化がないか

これらに問題がなければ過度に心配しなくて大丈夫なことがほとんどです。
いびき・口呼吸について
歯ぎしりとあわせて相談が多いのが「いびき」です。
- 風邪や鼻炎
- アレルギーによる鼻づまり
これらが原因の場合は、一時的なものなので
体調がよくなると自然に落ち着くことも多いです。
ただし、
- 毎晩いびきをかいている
- いつも口を開けて寝ている
場合は、お口の使い方や呼吸のクセが関係していることもあります。
口呼吸が続くと、少しずつ様々な影響が出ることがあります。
お口が開いたまま寝ることで起こりやすいこととしては
- 口や喉が乾きやすい
- 風邪をひきやすい
- いびきをかきやすくなる
さらに、舌が本来あるべき位置(上あご)におさまらず、
気道が狭くなりやすい状態になることもあります。

睡眠時無呼吸につながることも
成長の過程や体調によっては、
- 寝ている間に呼吸が浅くなる
- 一瞬、呼吸が止まるような状態になる
いわゆる睡眠時無呼吸に近い状態が起こることもあります。
※すべての口呼吸=睡眠時無呼吸、というわけではありません。
あくまで「可能性として知っておいてほしい」お話です。
これらは、日中の様子にも影響することがあります
口呼吸や呼吸が浅くなることで夜の睡眠の質が下がると、
こんなサインとして現れることがあります。
- 朝すっきり起きられない
- 日中ぼーっとしている
- 集中力が続きにくい
- 落ち着きがないように見える
「性格かな?」「年齢的なものかな?」
と思われがちですが、睡眠が関係していることも少なくありません。
だからこそ大切なのは「早く気づくこと」

小さいうちから
- 口の閉じ方
- 舌の位置
- 鼻で呼吸できているか
こうしたポイントに目を向けてあげることで、
将来的な負担を減らせることがあります。
でも、心配しすぎなくて大丈夫です
大切なのは
「すぐに治療しなきゃ」と思うことではなく、
「そういう視点がある」と知っておくこと。
- 強い歯ぎしりが続いている
- いびき・口呼吸が習慣になっている
- 食べるのが遅い、よくこぼす
- 発音が気になる
- 歯並びがガタガタしてきた
もしこんなことが気になってきたら、お口の機能や成長のバランスも一緒に見ていくことが大切になります。
まとめ
小さい頃の歯ぎしりは、成長の途中でよく見られます
2〜3歳では、無理に何かする必要はありません
大切なのは「気づいて、見守ること」
気になることがあれば、相談するだけでも大丈夫です
歯科医院は、「治療をする場所」だけでなく
成長を一緒に見守る場所でもあります。
気になることがあれば、
いつでもお気軽にご相談くださいね。

